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アメリカ展示会「目的と活用」

展示会の目的
アメリカの展示会は具体的な「商談&発注の場」であることは繰り返しお伝えしています。
展示会出展の目的は、「注文をとる」ことにあります。「商品の反応を見るためのテスト・マーケテイングにすべきではありません。これまで多くの日本企業がアメリカの展示会に出展して失敗しているケースは、「自社商品をバイヤーや関係先に見てもらい、意見を聞いた結果、もろもろ準備に取り組みたい」というスタンスで出展する企業です。
これではアメリカ市場参入に向けたビジネスの理解と準備・段取りが明らかに不足しています。商品だけをみて注文をするバイヤーはむしろ少数とお考えください。その会社の流通体制や販売体制をみて、一緒に組める会社であるかどうか、信頼できる会社であるかどうかを判断して商品を仕入れたいと決断するからです。市場調査なし、商品企画の創意・工夫もなしでは、バイヤーの良い反応も得られず、テストマーケティングにもなりません。
何度も繰り返しますが、市場調査のための出展は意味がありません。商品の準備、販売体制の準備を徹底して行い、「注文をとる」ための出展をすべきです。たとえ、少量であっても、展示会で注文が取れれば、次の進むべき方向が見えはじめ、ビジネスはそこから滑り出します。

展示会の活用
展示会を選択し活用する際のポイントをここにお伝えします。アメリカには商品カテゴリー毎にそれぞれの展示会があり、年間を通して、ロサンゼルス、アナハイム、ラスベガス、シカゴ、ニューヨークなど全米の大都市で開催されています。

  • 出展したい展示会が自社商品に合ったものかどうか見極める
  • コンペチタ―となる米国企業が展示会に出ているかどうか調べる。コンペチタ―が出ていることは、適正な展示会であることを示唆する材料となりうる。
  • 出展前にその展示会を視察する。
  • 商品カテゴリーにおいて、全米最大の展示会を選び出展活用すること。大きいほど有力バイヤーが集まり、希望する対象に会える可能性が膨らむ。

アメリカの有力な展示会情報については、弊社の「展示会リスト」および「展示会情報ブログ」をご参照ください。

展示会は商談と発注の場
アメリカと日本の展示会の大きな違いは、アメリカの展示会は「商談と発注の場」であることです。アメリカは国土面積(日本の24倍)が広く、マーケットも大きく、メーカーも全米に散らばっています。そこで、メーカーと小売店バイヤーが毎回同じ場所同じ時期に集まって行う展示会での注文方式が定着しています。あらやる製品分野の展示会において「商談と発注」が行われます。日本企業にとっても小売店バイヤーと容易にアクセスでき、マーケット開拓に取り組める絶好の機会と言えます。展示会での販売を促進する米国企業は、毎回同じ展示スペースにブースを構え、存在感をアピールしています。

事前調査と準備が成功の基本
準備・段取りをしっかりと組んで事前調査や視察を行うことが、結局は時間と経費を節約し成功への一番の近道となります。展示会に出て「市場性を見極めたい」「可能性を探ってみたい」「反応をみたい」「意見を聞きたい」と出展を最初に考えられる企業様が多くいらっしゃいます。それも一つの市場調査方法かもしれません。しかし、それだけの費用を投ずれば、相当のマーケット調査ができるのも事実です。アメリカは日本とは異質なマーケットです。考え方、ライススタイルのスタディも含め、市場を知ることが最も重要です。

一番目にすることは市場を知ること
アメリカのライフスタイルやビジネス構造をしっかり理解するところからスタートです。
アメリカ人のライフスタイルを理解することは、アメリカ向けの「最適な商品」を準備するための入り口です。生活に合わない製品を仕入れる店舗、購入する消費者は存在しないからです。

二番目はアメリカ市場向けの商品開発
アメリカの市場に合致した価格、デザイン、サイズ、色、パッケージング等の調整も必要となってきます。ローカルフィットです。アメリカ市場参入の「核心」の解明努力を怠るとアメリカのメインストリームへの参入はできません。アメリカの中の日系マーケットやアジアマーケットの一部の小さなマーケットに留まってしまい、発展性がないと言えます。

3番目はそれらを行った上での流通網の構築
アメリカのビジネスの流れは、日本と大差がないと思いがちです。実際は、細かい点で様々な相違が存在します。日本の企業にとって、日本の市場においては得意先があって、受注、流通、回収体制が出来上がっています。アメリカ市場においても同様の流れを構築しておくことが大事です。販売を開始する前に、アメリカのマーケットに適した受注・回収体制を含めた流通網の構築が大事です。

最後にようやく、展示会出展となります
一見、遠回りのようですが、事前準備と調査・視察をしっかりすることが、時間と経費の最大の節約になり、失敗を回避する最大の策でもあります。

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アメリカ展示会「出展の流れ」

事前の調査・視察がアメリカ進出のカギを握っていることは何度も強調したい点です。展示会での実成果を上げるためにも調査を十分にやることは必須で、しっかりやればやるほど展示会の成果も比例して期待できると言えます。出展までの流れを見てみましょう。

商品の準備
アメリカ人の生活習慣、アメリカのライフスタイルに合致した商品が売れる商品です。調査を踏まえて商品企画を行い更なる改善・改良を加えたデザイン、サイズ、色、パッケージング、価格等の取り組み努力が展示会での成果につながります。

販売体制の構築
販売組織体制の構築は必須です。ビジネスの基盤となります。アメリカ市場で商品の販売、流通業務をやってくれるパートナーとなる「エージェント」が前もってみつかれば後は楽です。商品力があって市場性が高ければ、ブースで先方からアプローチがあるでしょう。また、事前に各方面に案内を広く告知することでブースに呼び寄せることができます。

見込み先リストの作成
ターゲットとする見込み客リストの作成です。対象を絞って集中した取り組みが大事です。

展示会の事前視察
出展前の展示会視察は自社商品にとって相応しい展示会であるかどうかの判断も含め重要です。コンペチタ―となる競合品を扱う個々出展者のブースを見て回り、ブース全体のつくり方、ディスプレイ手法・表示手法、商品構成、販売体制などをチェックします。展示会の視察と同時に小売店など流通の視察もお奨めです。

出展の申し込み
展示会主催者とコンタクトをとり、質問点などを質した後、出展の申し込みを行います。多くはオンラインで申し込みができ、出展費用はクレジットカード決済が可能。英語でのやりとりが原則となるため、弊社などの専門会社を介してやればスムーズです。

ブースデザイン&ディスプレイ
センスが良くインパクトのあるブース設計とディスプレイはバイヤーを惹きつける重要な要素です。華美で豪華なブースである必要はありませんが、ハイエンド店や大手企業のバイヤーが訪ねやすいブース造形の工夫は大事です。

販売員、通訳
商品説明ができ、必要なやりとりができるセールススタッフは受注活動のカギとなります。バイヤーが入りやすく、明るい雰囲気作りが大切で、現地のアメリカ人スタッフの採用は効果的です。その場合、事前にしっかりと商品説明、受注方法などのブリーフィングを徹底する必要があります。言葉に自信がない場合は、予め、通訳者(兼セールスアシスタント)の確保が必要です。

展示会場への搬入・準備
商品サンプルを展示会場に郵便や運送会社を介して直接送っても荷物が届かなかったり、途中で紛失してしまう可能性があります。サンプル搬入には注意が必要です。会場には手持ちで持ち込むか、エージェントやパートナー会社に事前に送っておくのが安心・安全。通常、展示会前日が搬入日です。
*アメリカでは、ユニオン加盟の作業員しか電気配線、水道工事、大工作業などが出来ないという会場が多いです。注意が必要です。

展示会出展費用概算
最後に、アメリカ展示会出展に伴う費用の概算を以下に示します。あくまでも大よその目安としてください。使用ブースのサイズは、小さい標準的なタイプで10フィート×10フィート(約3m×3m)です。できれば、3m x 4.5mあれば、ゆとりができて商品構成はしやすくなります。回を重ねながら3m x 6mのブース展開ができればインパクトがでてくるでしょう。
展示会3日、設営1日(合計4日間)の場合:

スペース(10フィート×10フィート)

2,500ドル〜3,500ドル

カーペット、電気配線、その他

500ドル

搬入・搬出費用

300ドル

アメリカ国内配送費用

300ドル〜2,000ドル (地域、重量、嵩により変動)

ブース・ディスプレイ(レンタル)

1,000ドル〜10,000ドル

展示会期間のブース保険料

200ドル〜500ドル

ブース内説明員出張費(2名)

1,500ドル〜2,000ドル

人件費(2名)

3,000ドル〜6,000ドル

通訳(1名)1日800ドル

3,200ドル

その他雑費

1,000ドル

合計

13,500ドル〜22,000ドル

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アメリカ展示会「ブース制作」

ブースのことならお任せください
弊社は現地の展示ブース設計・施行会社と業務提携を結び、ブースデザイン・制作から展示場での施工、展示会後の撤収とブース保管までワンストップサービスを提供しています。日本語対応が可能なため、必要に応じて、直接現場の担当者とコミュニケーションをとっていただけます。そのため、時間の節約にもなりコミュニケーションもスムーズです。サービスは全米をカバーし、日本からの大手企業様のブースなども毎年多数手掛けています。

ユニオンの存在
アメリカの展示会は、年間で出展する展示会が多いため、ブースは繰り返し使うことを前提に作られます。複数回に渡っての使用に耐えられる素材を使うのが一般的です。また、素材や施工方法は、展示会の規定に沿う必要があります。その中で、展示会場内ではユニオンを使わなくてはなりません。工事はもとよりモノの運搬もユニオンを使う必要があり、自分の荷物でも台車で勝手に運び込むことはできません。工事内容によっては専門のユニオンに別発注する必要が出てきます。その場合、工賃を含め保険もユニオンの規定に沿ったものを支払わなくてはなりません。よって、ユニオンの存在に配慮しつつ、展示会規定を遵守し、現場でのブース設計&施工監理を手際よく行うことは、展示ブース設計・施行会社の真価が問われるところでもあります。経験豊富で日本語でのコミュニケーションが可能な専門会社のご利用をお勧めします。

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